転職面接で産休や育児休暇について逆質問したい時はどのように聞くべきか?

転職面接で産休や育休について逆質問したい時はどのように聞くべきか?

応募先企業が産休や育休について理解があるかどうかは非常に気になることでしょう。現在は、国を挙げて産休や育休などを取得しやすくする取り組みがなされている一方で、まだ保守的な考えを持っている企業や経営陣が存在していることも事実です。逆質問自体は悪いことではありませんが、聞き方を間違えるとマイナスの印象を与えかねませんので注意が必要です。

 

産休や育休について逆質問するときの注意点や効果的な質問例を紹介します。

 

 

 

 

 

産休や育休について逆質問するときの注意点

産休や育休についてストレートに聞きづらいことですが、事前に確認しておきたいことです。しかし、聞き方を間違えるとマイナスの印象を与えかねませんので注意が必要です。

長期間勤務し会社に貢献したい姿勢を示す

いきなり産休や育休など福利厚生や条件面を最優先に質問するのはぶしつけでマイナスの印象を与えてしまいます。結婚や出産後も長く会社に勤務し、会社に貢献していきたい姿勢を示すことが重要です。
「入社したい」という応募者側の気持ちだけでは採用に至りません。採用側に「ぜひこの人と一緒に仕事をしたい」と思ってもらうことのほうが重要です。

 

産休や育休をすぐに取得しない前提で質問する

産休や育休について逆質問されてされて面接官が懸念するのは、入社後すぐに産休や育休を取得しようとしていないかどうかということです。採用後、企業側が望むことは、早く仕事を覚え、実績を築き、会社に貢献してもらうことです。産休や育休をすぐに取得してもらうことではありません。そのためには、すぐに結婚し、すぐに出産する予定はないことを伝える必要があります。

 

現社員の状況を確認する

「産休や育休を取得しやすい環境ですか?」とストレートに聞くのではなく、産休や育休を取得している社員がいるのかどうか現社員の状況に質問の矛先を向けるとよいでしょう。しかし、企業によっては設立から間もないために、産休や育休を取得したと従業員がいない場合もあります。その場合は、産休や育休に応じる意思があるか確認しておいたほうがよいです。

 

 

 

 

面接の冒頭で質問しない

業務内容と直接関わりのないことは面接の冒頭で質問すべきではありません。転職面接では面接の終わりに「最後に何か質問ががありますか?」と必ず聞かれます。質問するタイミングは最後に質問を求められたときがベストです。質問が複数ある時は、その質問の中でも最後のほうで質問すべき内容です。または、内定後に質問します。

 

産休や育休の復帰率も合わせて確認する

産休や育休を取得できる環境であることがわかったら、産休や育休後にどれくらいの割合の従業員が職場復帰しているのかを確認することも忘れてはいけません。時短勤務など復帰後のフォロー体制の有無も合わせて確認するとよいでしょう。

 

産休や育休について逆質問するメリット

産休や育休に関して企業の理解度を見極めることができる

産休や育休は、基準を満たせば「育児・介護休業法」と呼ばれる法律により取得させなければなりません。しかし、まだ保守的な考えを持っている企業や経営陣が存在していることも事実です。産休や育休についての逆質問で、産休や育休の取得に積極的ではない返答であれば、難しい環境であると判断したほうが賢明です。産休や育休に理解があり、取得実績のある企業を選んだほうがよいでしょう。

 

企業側と応募者側の認識の相違を防げる

産休や育休について質問しなければ企業側に理解があるのかどうかが分かりません。採用され、勤務後にお互いの認識のズレに気付いても遅いです。事前に確認しておきたいものです。

 

 

 

 

産休や育休の取得についての逆質問の良い例

産休や育休の取得について質問するときの良い例を以下に紹介します。

 

良い例1

現在はまだ結婚の予定はありませんが、(1)将来的に結婚した場合でも御社に勤務し貢献していきたいと考えています。御社では、(2)産休や育休を取得された社員の方はいらっしゃるのでしょうか?

上記の逆質問例では、(1)のように前置きで「結婚後も勤務して貢献したい」旨を伝えています。その次に、(2)のように現在の社員で産休や育休を取得している人が実際にいるのかどうかを確認しています。上記例では、応募者本人が産休や育休を取得したいという意思は全く含まれていません。産休や育休を取得した人がいるかどうかの実績を確認しているに過ぎません。

 

良い例2

結婚をしており、まだ出産する予定はございませんが、(1)将来的には出産を考えています。(2)出産後も御社で働き、スキルを身に付け御社に貢献していきたい思っております。(3)御社の産休や育休の規定と御社でのその取得例についてお聞かせいただけますでしょうか?

上記はすでに結婚している場合の逆質問例です。まだ出産の予定がないならば(1)のように「将来出産する可能性がある」と現在から少し距離を置いた話し方をすることで、「入社してすぐに出産を意識するわけではなさそだ」や「数年は業務に専念してくれるのだな」と面接官に安心感を与える効果があります
。また、(2)のように出産後も勤務を継続し貢献していきたいと出産後も継続して働きたい意思を伝えることで、「この人は長く働いてくれる」とプラスの評価になります。「すぐに出産を考えていない」、「出産後も働いて企業に貢献していきたい」旨を一通り伝えた後に、(3)のように会社の産休や育休制度と社員の実際の取得例を確認しています。また、実際に産休や育休制度を取得した人がいるのかどうかも確認できる聞き方です

 

 

 

 

良い例3

(1)産休や育休についてのご質問がございます。出産後も御社で働き、貢献していきたい思っております。(2)御社は産休や育休についてどのような理解があるのかお聞かせいただけますでしょうか?

(1)のように質問の冒頭で産休や育休についての質問であることを伝えても問題はありません。(2)は応募先企業でまだ産休や育休の実績がないときに有効な聞き方です

 

良い例4

御社の募集広告では「産休・育休の取得実績あり」と書かれていますが、産休や育休から復帰されて活躍されている社員さんはいらっしゃいますか?

産休や育休の取得実績はあっても、その後に復帰して仕事ができているかどうかは分かりません。産休や育休後にきちんと復帰して活躍しているかどうかを聞くことは重要なことです。

 

 

 

 

産休や育休の取得についての逆質問の悪い例

産休や育休の取得について質問するときの悪い例を以下に紹介します。

 

悪い例

御社では産休・育休制度はありますか?

産休や育休は国が定めた法律により労働者が取得できる当然の権利であるものの、いきなり単刀直入に産休や育休制度についての有無を聞くことは印象が良くありません。採用側としては業務面で貢献してもらいたいという意向があります。産後も長く働き、企業に貢献していきたいからこそ産休・育休制度を利用したいという流れで質問するのが望ましいです。

 

産休や育休に関する聞き方(逆質問)のまとめ

  • 逆質問することで企業がどれくらい理解度があるのかを確認することができる。
  • 逆質問することで事前に企業側と応募者側の認識の相違を防ぐことができる。
  • 複数の逆質問がある場合は最後の方で聞く。
  • 単刀直入に産休や育休の制度について聞くのではなく、出産後も長期間勤務し企業に貢献していきたいことを先にはっきりと伝える。
  • 産休や育休をすぐに取得すると思わせることを話さない。
  • 企業で産休や育休を取得した実績の有無と同時に、どのくらいの割合の従業員が職場復帰しているのかを確認する。
  • 産休や育休の取得に関して、面接官が難色を示すようならば、取得実績のある企業を探した方が良い。

 

 

 

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