転職面接の質問「残業や休日出勤にも対応できますか?」の回答方法と回答例

転職面接の質問「残業や休日出勤にも対応できますか?」はどう回答する?

現在は法律により一昔前より職場環境は改善されているとはいえ、企業によっては残業や休日出勤が必要となる場合があります。面接で「残業や休日出勤にも対応できますか?」と聞かれた時は、ほぼ間違いなく発生するものと考えた方がよいです。転職面接で、残業や休日出勤に問題なく対応できるかどうかを質問されたときの面接官の意図、答え方について回答例を挙げて説明します。

 

 

 

 

 

なぜ「残業や休日出勤にも対応できますか?」と質問するのか?

面接で「残業や休日出勤にも対応できますか?」と聞く理由として、単に残業や休日出勤に対応できるかどうかだけではなく、業務に対する向き合い方も同時に見られます。仕事に対する熱意を示すためには、可能な限り残業や休日出勤に対応できる旨を伝えましょう。この質問を受けて後ろ向きな答え方をしてしまうと、面接官にマイナスの印象を与えてしまいます。

 

また、「残業や休日出勤が発生することを事前に認識してもらいたい」という面接官の意向も含まれています。これにより、入社後に残業や休日出勤に対応できずにすぐに退職するようなミスマッチを防ぐ狙いもあります

 

「残業や休日出勤にも対応できますか?」の質問の具体的な意図とは?

残業や休日出勤の具体的意図

 

面接で「残業や休日出勤に対応できますか?」と聞かれたとき、具体的にどのような意図があるのか説明します。

 

  • 業務に対して柔軟に対応できる人か?
  • 家族の理解を得ているか?
  • 業務に対して責任感があるか?
  • 入社後に労働条件の行き違いを防ぎたい。

 

 

 

 

1.業務に柔軟に対応できる人か?

1年を通じて毎日決まった時間に出社して、毎日決まった時間に退社できる企業は多くはありません。たいていは繁忙期もあれば閑散期もあり、ある一定の期間や時期によって業務量の増減があるものです。業務量が多い時、残業や休日出勤に柔軟に対応できる人なのかどうかを見ようとします

 

面接官としても、長時間に及ぶ残業や頻繁な休日出勤を期待しているわけではありません。誰も好んで残業や休日出勤をやりたがる人はいないことくらいはわかっています。別の言い方にすると「やむを得なく残業や休日出勤が必要となった時には協力する意欲はありますか?」といった感じになります。

 

返答に迷いがあったり、嫌な表情をしてしまうと、「この人は残業や休日出勤には対応してもらえない」と思われてしまい、採用が不利になる可能性があります

 

2.家族の理解を得ているか?

家庭の状況によっては残業や休日出勤が難しい場合も想定できます。業務が忙しくなった時に「家庭の事情で残業ができません。」とならないように、転職する上で事前に家族の理解を得ているのかどうかが見られます

 

3.業務に対して責任感があるか?

業務を遅らせることは、プロジェクトの進行を停滞させたり、社内外の関係者に迷惑をかけたりすることになります。関係企業からの信用を失うことになるかもしれません。プライベートよりも業務を優先する責任感がある人なのかどうかが見られます

 

 

 

 

4.入社後に労働条件の行き違いを防ぎたい。

採用した人が「残業や休日出勤に対応できない人」と入社した後に初めて企業が知ってからでは遅いです。また、採用された側からは「残業や休日出勤が発生することは聞いてなかった」と言われないためにも、面接の時点でお互い行き違いがないようにしておくことが大切です。行き違いを防ぐための双方の確認であるとも言えます。

 

「残業や休日出勤にも対応できますか?」の質問で注意すること

残業や休日出勤の注意点

 

「残業や休日出勤にも対応できますか?」という質問に対して回答する時に注意すべきことを説明します。

 

残業や休日出勤に関してネガティブな印象を与えない

「残業や休日出勤にも対応できますか?」と聞かれて、考え込んで沈黙を作ったり、嫌そうな表情をしたり、「それはちょっと難しいです」と否定する回答をしたりして、ネガティブな印象を与えてはいけません。面接官は応募者のちょっとした言動や仕草をよく観察していますので、常にほどよい緊張を保ち、最後まで気を抜かないことが重要です。

 

残業や休日出勤に対応できることを過剰にアピールしない

残業や休日出勤に対応できるからといって、「残業は何時間でも対応します。徹夜しても問題ありません」や「仕事のためなら休日は不要だと考えています」など極端なアピールは逆効果になる可能性もあります。仕事をダラダラと行うイメージを与えてしまいかねません。企業側は一般的には、まずは作業効率化をはかって残業や休日出勤がない職場環境を目指すものです。過度の残業や休日出勤は法律に抵触してしまうため企業側が嫌がります。残業や休日出勤はあくまでやむを得ない対応であり、通常は効率的に業務を行う働き方を求めるものです。

 

 

残業代や代休について聞かない

「残業した分はすべて残業代が支給されるのですか?」や「休日出勤したら代休はもらえるのですか?」など、残業や休日出勤について聞かれたついでに条件面に関して質問するのは控えた方がよいです。「条件面ばかりを気にする人」と思われかねません。このような条件面に関する質問は最終面接や内定後に聞くのがよいでしょう。

 

「残業や休日出勤に対応できますか?」に対する適切な答え方

「残業や休日出勤に対応できますか?」の質問に対して、どのように回答すれば面接官に良い印象を与えることができるのかを考えて回答することが好印象につながります。

問題なく対応できることを伝える

面接官は「問題ありません」という回答を期待しています。このような質問をするということは、残業や休日出勤が確実に発生するということです。返答に迷ったり、あいまいな回答をしたりすると、「対応できない人」と受け取られて採用を見送られる可能性が高いです。

 

もし、残業や休日出勤に関して逆質問するときは注意が必要です。「転職面接で残業や休日出勤について逆質問したい時の聞き方」を参考にしてください。

 

あまり気が進まなくても積極性を示す

誰でも残業や休日出勤はあまりやりたくないのが本音でしょう。面接官もそれを承知の上で質問しています。しかし、「問題ないです」と回答しつつも表情に意欲が感じられないと、入社意欲を疑われてしまい、面接官も採用意欲を失ってしまいます。表向きは積極性が伝わるように、表情や語調に気を付けて回答しましょう

 

 

 

 

効率よく業務を行うことを伝える

ただ「問題ありません」と答えるだけではなく、「効率的に業務を行い、残業が必要ならば進んで行います」と常に業務効率化に取り組む姿勢を見せることは高評価につながります

 

どうしても無理な場合は事情を説明する

本人の身勝手な意思で「残業や休日出勤はしない」というのは論外ですが、育児、介護、通院などで残業や休日出勤ができない正当な事情があるならば、面接の時点ではっきりと伝えておくべきです。残業や休日出勤が無理なのに「対応できます」と答えてしまうと、虚偽申告として入社後にトラブルに発展する可能性があります。

 

特定の曜日や日にちにおいて残業や休日出勤が無理ならば、前倒しで作業をしたり、早朝に出社して業務時間を確保したりすることで対応することもできます。また、面接時点において残業や休日出勤が無理な場合でも、近い将来に対応可能ならば、「〜月以降ならば対応可能です。」などと回答すれば、残業や休日出勤に対して前向きな姿勢を示すことができます。

 

「残業や休日出勤にも対応できますか?」の質問の良い回答例

残業や休日出勤の可否を聞かれた時のさまざまな状況における良い回答例を紹介します。

 

良い回答例1

はい、対応できます。前職では繁忙期には月◯時間くらい残業したり、休日出勤したりすることもありましたので、全く問題ありません。もちろん、不必要に残業することのないように日頃から効率よく業務を進めていきたいと考えております。

上記の回答例のように前職での具体的なエピソードを交えることで、残業や休日出勤対応に関して信ぴょう性のある回答になります。最後に、できる限り残業しなくて済むように業務効率化に言及していることは評価を高めます。

 

 

 

 

良い回答例2

現在は母親を介護していますが、母親が9月から施設に入居するため、9月以降ならば残業や休日出勤も可能です。残業が必要な時は、9月までは早朝に出社したり、家族の他のものへサポート要請したりして、臨機応変に対応するつもりです。

現在が難しい場合でも、近い将来に対応可能ならば具体的にいつ以降ならば問題ないのかを伝えることで、残業や休日出勤に前向きな姿勢を示すことができます。また、夜の残業が無理ならば早出出勤や家族へのサポート要請などで柔軟に対応する姿勢を示していることは面接官に安心感を与えます。

 

良い回答例3

事故の後遺症で週1回リハビリに通う必要があり、その時は定時で上がらなければなりません。業務が立て込んでいる時は、前倒しで作業を進めたり、早めに出社して業務時間を確保したりして柔軟に対応していきたいと考えております。

通院が必要な旨をきちんと説明できています。前倒しの作業や早出出勤など時間確保のための具体的で柔軟な対応方法が示されている点において熱意が伝わります。

 

良い回答例4

現在子供がまだ幼いため、急な発熱などで病院へ連れて行ったり、自宅で看病する必要が出る可能性はありますが、同居する家族からの協力がありますので、残業や休日出勤が発生したとしても対応できます。

まだ小さな子供がいる場合は仕事と育児の両立が企業側にとって不安材料になります。家族のサポートがあったり、預けることができる施設があるときは、しっかりと伝えることで面接官の不安を払拭することができます

 

 

 

 

「残業や休日出勤にも対応できますか?」の質問の悪い回答例

残業や休日出勤の可否を聞かれた時のさまざまな状況における悪い回答例を紹介します。

悪い回答例1

正直申しますと残業や休日出勤はあまりしたくないです。前職では残業のせいで体調を崩してしまいました。

この質問では面接官は、「問題なく対応できる」という回答を望んでいます。また、「体調を崩した」と言われると健康面や体力面で不安感を与えてしまいます。体調を崩しても現在完治しているならば、あえて言う必要はありません。また、誰でも残業や休日出勤はなるべく避けたいのが正直な気持ちでしょう。それをどのように柔軟に対応しようと考えているのか、仕事に対する責任感はどの程度なのかを知ろうとしています。このような答え方では採用が難しくなってしまいます。

 

悪い回答例2

毎週日曜日はフットサルのチームで練習や試合が入ることが多いです。どれくらいの頻度でしょうか?

上記の回答例では休日出勤にやや消極的で、仕事よりもプライベートを最優先しようとする印象を受けます。練習や試合が入ることがあらかじめわかっているならば、業務効率化に取り組んだり、平日に残業したり、早出出勤で勤務時間を確保しようとする姿勢を面接官は望んでいます。一方的に自分のプライベートを優先するような姿勢を見せないことです。

 

 

 

 

悪い回答例3

はい、対応可能ですが、残業は月10時間くらいまでなら可能です。

上記の回答例のように、対応可能な時間数を区切ってしまうと、それ以上の残業が発生した場合に、責任を持って仕事を終わらせるのかどうか疑念を抱かせてしまいかねません。残業があまりできないならば、面接官が納得する理由を添えなければ、「ただ残業することが嫌なのではないか」と疑われてしまいます。

 

悪い回答例4

対応可能ですが、残業代や休日出勤手当は付くのでしょうか?

このような回答では「手当がつかないのならば残業や休日出勤はやりません。」と言っているように聞こえます。金銭面で細かい印象を与えることになり、「仕事よりもお金のことを考える人」と思われてしまいます。また、残業代や休日手当を目当てに作業を効率を無視してダラダラと仕事しようとしていると疑われてしまう可能性もあります。残業代や休日手当は条件面のことになりますので、面接の最終の段階や内定後などに確認すべきことです。
残業代や休日手当の聞き方については「面接で残業代について逆質問したい時はどのように聞くべきか?」をご参照ください。

 

 

 

 

「残業や休日出勤にも対応できますか?」の質問の回答方法のまとめ

  • 残業や休日出勤に柔軟に対応する姿勢、積極性、責任感を示す。
  • 家族の理解を得ていることを回答する。
  • 入社後に労働条件の行き違いを防ぐために聞く質問である。
  • あまり気が進まなくても、表情や語調にやる気を示す。
  • 前職での残業や休日出勤についても語り、信ぴょう性を持たせる。
  • 返答に時間を要したり、嫌な表情を見せたりするなどネガティブな印象を与えない。
  • 残業な休日出勤に対応できることを過剰にアピールせず、時間外労働が発生させないように効率よく仕事を進めることを強調する。
  • 採用後のトラブルを避けるためにも、どうしても無理な場合は事情を説明する。しかし、前向きな姿勢を示すことが重要である。

 

残業や休日出勤に関連する他の質問

 

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